相続関連の民間資格
資格は大きく2つに分類して、国家資格と民間資格があります。
国家資格を保有すると、法律で義務付けられた独占業務に携わることができます。(一部の資格には独占業務はありません)
当然みなさんもご存知の①弁護士②司法書士③税理士④行政書士などが相続を扱う国家資格となります。
一方、民間企業が実施している相続・事業承継に関する資格が「民間資格」です。一般的に知名度が低かったり、独占業務に従事できなかったりするものもあります。
今回は、相続・事業承継に関わる民間資格についてご紹介します。
相続士
相続業務における「相続全般」の的確なアドバイスを行うことができる資格です。税理士や司法書士などの専門家とネットワークを組み、相続人の悩みを解決していきます。資格の難易度は非常に易しいとされています。
相続診断士
相続業務における「窓口」的な役割を行える資格です。相続に関する正しい知識を身に付け、一般の人へ教えることを目的としています。難易度はやや高いですが勉強すれば取得できる可能性は十分あるものです。保険会社関係で取得を目指す人が増えている資格です。
遺言執行士
相続業務における「遺言」の全般的なアドバイスと執行を行う資格です。遺言書の作成を指導したり、遺言執行者となったりします。マイナーな資格ですが、今後需要が伸びるかもしれません。
事業承継士
急増する中小企業の事業承継の問題を総合的に解決するために、一般社団法人事業承継協会が認定している資格です。中小企業診断士・弁護士・司法書士・行政書士等限られた有資格者や同等の知識を有すると認められた者が対象であり、事業承継専門の資格として、その信頼性が注目されています。
相続カウンセラー
相続で悩む方にヒアリング・カウンセリングをして、弁護士や税理士、行政書士等の専門 家へコーディネートします。初級・上級・相続コンサルティングマスターの三段階となっており、初級は、自身の相続の勉強にも適しています。
終活カウンセラー
相続業務における「終活」のアドバイスを行う資格です。相続だけでなく、遺言や保険・介護・墓などのトータルアドバイスを実施します。メディアでも紹介されており、注目が集まりつつある資格です。
相続アドバイザー
相続業務における「銀行業務」の的確なアドバイスを行える資格です。相続一般の内容に加えて、相続時の預金引き出しなど銀行業務に特化した内容をアドバイスできるようになります。2017年からは2級が新設されて、やや難しくなっています。
事業承継アドバイザー
金融機関業務において、事業承継のアドバイスをするための資格です。主に金融機関支店長等の支店幹部を対象としている資格のため、銀行等で事業承継の相談をするのであれば、この資格の有無も判断基準となるでしょう。
このように、相続に関わる民間資格には様々なものがあります。国家資格のように独占業務がないのであまり馴染みがないかもしれませんが、目的に合わせて探されてみてもいいのではないでしょうか