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相続人に障害者がいる場合の遺産分割と相続税申告①

こんにちは。相続税専門オフィス鹿児島のブログです。

相続において、法定相続人の中に障害者がいる場合、「遺産分割」と「相続税申告」において、通常の相続とは異なる点があります。

特に、相続税申告手続きにおいては一定の控除があるため、きちんと手続きを正しく進めることが節税にもつながります。

 

相続人に障害者いる場合の遺産分割

遺産分割において、他と違った手続きが必要になるのは、意思決定能力がない場合です。この場合には、成年後見人を選ぶ必要があります。

成年後見制度とは、精神上の障害のために一般の判断能力が十分でない方が、悪意のある者から不利益を被らないよう、家庭裁判所に申請を行い援助してくれる人を付けてもらう制度です。

 

意思決定能力に問題がない場合は、障害者でも特に手続きが増えることはありません。知的障害者と医師が診断し、意思能力がないとされた場合が当てはまります。

 

①後見人選任の申立方法

まず、家庭裁判所に後見人の選任の申立を行います。

親族関係図や親族の同意書、目録等の必要書類を用意し、申立書で家庭裁判所に申立てを行います。

 

家庭裁判所の方で「面接」「鑑定」「調査」等を経て、承認が行われます。こうした手続きは、家庭裁判所で教えてもらいながら自分でもできますが、専門家である司法書士に依頼することもできます。

 

②遺産分割の手続き

遺産分割協議書や相続税申告書等への署名・押印は、選任された後見人が代わりに行います。印鑑証明等も後見人のものを使用します。

 

※実務上の留意点

 後見人選定については、家庭裁判所とのやり取りに時間を要することもあり、相続開始後から手続きを開始すると、相続税申告の期限に間に合わないこともあります。

このため、相続のことを考えると生前に後見人を選任しておくことも良いですが、後見人は日常生活においても重要な役割を果たすため、弁護士等にも相談しながら慎重な判断をしなければなりません。

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